2026年9月5日更新
まず押さえたい使い方
Seedance 2.5を使うときは、制作画面でモデルと入力方法を選び、出力形式を設定します。最初は被写体、動き、カメラワークを一つずつ明確にした短い動画を生成してみましょう。うまくいったら、時間ごとの展開と参考素材の役割を決め、長いシーンに広げていきます。
このチュートリアルでは、最初の1本を作るところから、30秒のコンセプト動画を組み立てるところまでを説明します。公式モデルページ(英語)では最長30秒の生成が案内されていますが、実際に使える機能は、利用するサービスの制作画面で確認してください。
長いシーンを作る前に、短い動画を1本試す
まずは、結果を確認しやすい短いカットから始めます。ここで確かめたいのは、モデルの選択、入力方法、構図、書き出しまでの流れです。ストーリーを盛り込むのは、そのあとで構いません。
- Seedance 2.5の紹介ページから制作画面を開きます。Seedance2Videoは独立したサービスであり、アカウントや操作画面はByteDanceの自社サービスとは別です。
- 制作画面でSeedance 2.5を選びます。ゼロから場面を作るならテキストからの動画生成、既存の商品や人物の見た目を保ちたいなら画像・参考素材を使う入力方法を選びましょう。
- 縦横比と、選択可能な短い動画尺を設定します。プロンプトに秒数を書くだけでは、画面上の動画尺の設定は変わりません。生成前に表示される消費クレジットの見積もりも確認します。
- 参考素材を使う場合は、鮮明な画像を1枚アップロードし、プレビューを確認します。プロンプトで画像を指定するときは、アップロード画面に表示された参照ラベルをそのまま使います。
- 一度生成して保存し、冒頭、中盤、最後のフレームを確認します。プロンプトと設定も動画と一緒に記録しておきましょう。
テキストからの生成なら、次のような練習用プロンプトで試せます。
ウォールナットの机の上に、小さな黄色いデスクライトと閉じたノートが置かれている。
ライトが一度だけ点灯し、ノートを照らす。ノートは動かさない。
ミディアムショットから始め、カメラをゆっくり近づける。
ライトとノートの全体が常に画面に収まるようにする。
ライトの暖かな光と、窓から差し込む柔らかな夕方の光。
最後はライトをつけたまま、カメラの動きを止める。
静かな室内の環境音と、スイッチを入れる音を一度だけ入れる。
確認するポイント: ライトが点灯し、二つの物の形が保たれ、最後の画面が静止していれば、このテストの狙いは満たせています。カメラは意図どおりに動いてもノートの形が変わる場合は、シーンを単純にするか、参考画像を用意してから尺を伸ばします。この例は練習用であり、実測済みの性能や成功率を示すものではありません。
ブラウザでの準備につまずいたらインストール不要の使い方ガイド(英語)、すぐに試せるアイデアが欲しい場合はプロンプト例20選を参考にしてください。
Seedance 2.5とは?
Seedance 2.5は、ByteDanceの音声・動画生成モデルです。公式のモデル紹介(英語)では、長いシーンの生成、参考素材による制御、編集機能が取り上げられています。本記事では、それらを制作の流れに落とし込みます。
作り手にとって重要なのは、単に動画が長くなることではありません。尺に余裕があれば、導入、背景の変化、人物の動き、場面転換、締めくくりまでを一続きの映像として設計できます。単独のカットを描写するだけでなく、短い広告、ミュージックビデオの企画、映像による物語、商品紹介、映画的な表現の試作に展開しやすくなります。
制作に生かせるSeedance 2.5の機能
| 機能 | 制作でできること | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 最長30秒の連続生成 | 導入、展開、結末を一つの流れとして組み立てる | 短い物語、ブランド映像、MVの企画 |
| 参考素材の拡充 | 人物、場所、小道具、映像のスタイルを素材で指定する | 人物の見た目の維持、複数シーンのつながり |
| 参考素材を使った生成 | 画像を映像の構成に組み込む | 画像からの動画生成、ビジュアルの検討 |
| 動画編集 | 既存動画の特定部分に変更を加える | 指定した要素の削除や変更 |
| 多言語での表現 | 複数の言語を使うセリフやパフォーマンスを設計する | 海外向け企画、ローカライズの検証 |
| 時間を指定するプロンプト | 動作を特定の時間帯に割り当てる | 場面変化や転換のタイミング調整 |
これらは公式の製品紹介に見られる活用例を整理したものです。特定の解像度、フレームレート、料金、API提供、アカウントの利用権限を保証するものではありません。
Seedance 2.5で動画を作る5つの手順
1. 動画の目的を一つに絞る
最初に、この動画で何を伝えるかを決めます。
- 商品の使い方を見せる。
- 30秒のブランド映像を試作する。
- キャラクターデザインを動くシーンにする。
- 短いミュージックビデオの絵コンテを作る。
- 二つの世界をつなぐ場面転換を試す。
関係のないアイデアを最初から十個も詰め込む必要はありません。目的が一つに定まっていれば、何を優先して描くべきかも伝えやすくなります。
2. プロンプトを書く前に時間配分を決める
30秒の動画なら、3〜6個の時間帯に分けると整理しやすくなります。例えば、次のように組み立てます。
- 0〜5秒:場所と主役を見せる。
- 5〜12秒:最初の動作を始める。
- 12〜20秒:中心となる変化や出来事を描く。
- 20〜27秒:締めくくりの画面へつなぐ。
- 27〜30秒:結末を明確に見せる。
時間帯を指定すると、いつ何を変えるのかが伝わります。複数のシーンを順序なく並べるよりも、意図を整理しやすい書き方です。
3. 必要な参考素材だけを用意する
参考素材は、見た目を正確に伝えたい情報に使います。
- 主人公の外見。
- 商品や重要な小道具。
- 冒頭と最後の画面の方向性。
- 重要な場所や建築のスタイル。
- 衣装、小物、配色。
アップロード画面の参照ラベルを使い、その素材の役割も書き添えます。例えば「@image1を使う」だけでなく、「人物の顔と衣装は@image1を参考にする」と指定します。以下のラベルは例なので、実際の画面に表示されるものに置き換えてください。
4. 制作の順序に沿ってプロンプトを組み立てる
次の順序で書くと、必要な情報を整理できます。
- 動画の形式と目的。
- 主な被写体。
- 場所と時間帯。
- 動作と感情の変化。
- カメラワークと画面内の被写体の大きさ。
- 時間ごとの展開。
- 光、色、質感。
- 維持したい見た目やシーンのつながり。
- 避けたい要素。
5. 生成結果を確認し、一度に一つだけ直す
仕上がりが弱いときは、まず一番大きな問題を見つけます。被写体の見た目が変わるのか、カメラの動きが伝わっていないのか、転換が早すぎるのか、それとも結末がないのかを切り分けましょう。
形容詞を足す前に、その部分だけを直します。スタイルを表す言葉を重ねた長文よりも、短く整理されたプロンプトのほうが原因を探りやすくなります。
Seedance 2.5のプロンプト基本形
次のテンプレートを使い、角括弧の部分を置き換えてください。
[対象者・目的]に向けた、[動画尺]秒の[動画の種類]を作成する。
主な被写体:[被写体]。@image1を参考にし、[顔立ち・衣装・色・商品細部]を変えない。
舞台:[場所]、[時間帯]、[全体の映像スタイル]。
時間ごとの展開:
[0〜X秒] [冒頭の構図、被写体、動作、カメラワーク]。
[X〜Y秒] [新しい動作や変化、場面のつなぎ方]。
[Y〜Z秒] [見せ場、カメラワーク、光の変化]。
[Z秒〜終了] [最後の構図と終わり方]。
カメラ:[ショットサイズ]、[動き]、[必要ならレンズや被写界深度の指定]。
光と色:[光の方向、配色、コントラスト、雰囲気]。
維持する要素:被写体の外見、衣装、商品のデザイン、映像スタイルを統一する。
避ける要素:不要な文字、追加の人物、無関係なロゴ、突然のカット、人体の不自然な変形。
完成例:30秒の商品コンセプト動画
高級機械式腕時計を題材に、映画的な30秒の商品コンセプト動画を作成する。
腕時計のデザインは@image1を参考にする。文字盤、針、金属ケース、刻印の細部を
すべてのカットで統一する。ブランド名や読める文字を新たに追加しない。
[0〜5秒] 暗いスタジオで、文字盤を極端なマクロの寄りで映す。
細い暖色の光がガラスの上を移動し、機械の細部を浮かび上がらせる。
カメラはゆっくり近づく。
[5〜12秒] 歯車が動き始め、カメラが時計の機構の内部を進む。
動きを滑らかにつなぎ、被写界深度を浅くし、金属の反射をリアルに描く。
[12〜20秒] 回転する歯車から、夕日の霧の中を進む山のロープウェイへ、
形や動きを合わせたマッチカットでつなぐ。二つの場面を腕時計のイメージで結びつける。
[20〜27秒] カメラが引き、窓辺の石のテーブルに置かれた腕時計を見せる。
夕暮れが進むにつれ、光を暖かな金色から冷たい青へ変える。
[27〜30秒] 文字盤にゆっくり寄る。商品が主役になるすっきりとした安定した画面で終え、
編集で文字を入れるための余白を残す。
スタイル:高級感のあるCM、リアルな素材感、抑制されたハイライト、映画的なコントラスト、
滑らかなカメラワーク、前後のつながりが自然な映像。
避ける要素:別の時計の追加、針の変形、無関係な文字、透かし、商品のデザインの突然の変化。
参考画像を生かすコツ
1枚の画像に一つの役割を持たせる
人物を指定する画像なのか、部屋を指定する画像なのかを明記します。役割を分けると、解釈の余地を減らせます。
外見とスタイルを分けて指定する
人物の画像では顔立ちや衣装を、背景の画像では構図、建築、光、色を指定します。意図している場合を除き、1枚の画像に動画のすべてを決めさせないようにします。
変えてはいけない特徴をプロンプトに書く
髪型、上着の色、商品の形、使用権限のあるロゴの位置、重要な小道具の配置など、維持したい特徴を明記します。
最後の参考画像には「終わり方」を指定する
特定の商品カット、部屋、人物のポーズで終えたいなら、その画像を最後の構図に使うと伝えます。終わりの画面を見せる時間も確保しましょう。
活用例:既存動画の一部を編集する
Seedance 2.5の公式紹介には、参考動画を使う編集例もあります。指示は範囲を絞り、結果を確かめられる形にします。
@video1を編集する。主役の人物を残し、背景にいるほかの人物をすべて削除する。
元のカメラワーク、照明、場所、タイミングは変えない。
背景を別のシーンに置き換えない。
編集内容が具体的であるほど、意図どおりか判断しやすくなります。「変えるもの」と「そのまま残すもの」の両方を書きましょう。
活用例:多言語のパフォーマンスを作る
公式紹介では、複数言語を使うパフォーマンスの企画も示されています。ローカライズでは、言語の順番、話す人、タイミング、字幕や画面内文字の有無を指定します。
20秒のパフォーマンス映像を試作する。同じ歌手が、各カットで一つずつ挨拶する。
言語の順番は、英語、中国語、日本語、韓国語、ポルトガル語、タイ語、スペイン語、アラビア語。
歌手、衣装、ビーチの場所、夕方の黄金色の光を統一する。
カット間はハードカットで切り替える。字幕や、そのほかの読める文字は追加しない。
これは表現を試すための例であり、発音やリップシンクの完全な再現を保証するものではありません。公開前に、それぞれの言語を確認してください。
制作前後のチェックリスト
- [ ] 動画の目的が一つに定まっている。
- [ ] 時間ごとの展開が読み取りやすく区切られている。
- [ ] 各参考画像の役割が明確になっている。
- [ ] 主役と重要な商品細部が具体的に書かれている。
- [ ] カメラワークが、形容詞だけでなく動作として指定されている。
- [ ] 場面のつなぎ方が決まっている。
- [ ] 光と色がストーリーに合っている。
- [ ] 生成前に終わり方を決めている。
- [ ] 不要な文字、ロゴ、人物、見た目の変化を防ぐ指示がある。
- [ ] 生成後に外見の維持、シーンのつながり、動き、商用利用上の問題を確認している。
よくある質問
Seedance 2.5では何秒の動画を作れますか?
公式紹介では最長30秒の連続生成が案内されています。実際に選べる尺や利用条件は、現在の公式サービスの画面で確認してください。
参考画像は何枚使えますか?
ByteDanceのリリース時の仕様(英語)では、画像は最大30枚、動画は最大10本、音声は最大10点とされています。利用するサービスのアップロード画面で実際の上限を確認してください。画像8枚を使うデモがあっても、それがモデル共通の上限という意味ではありません。
プロンプトはどのような構成にするとよいですか?
目的、被写体、参考素材、舞台、時間ごとの展開、動作、カメラ、光、維持したい要素、制約の順に整理すると、制作意図を伝えやすくなります。
既存の動画を編集できますか?
公式紹介には、主役を残しながらほかの人物を削除する動画編集の例があります。自分のアカウントで使える編集機能は、現在の操作画面で確認してください。
長い一段落と、複数の短いプロンプトではどちらがよいですか?
複数のシーンを一つの動画にするなら、時間帯を指定した一つのプロンプトにまとめます。問題を直すときは、企画全体を書き換えるのではなく、一度に一か所ずつ変更しましょう。
目的に合った制作方法へ進む
Seedance 2.5では、監督や編集者のように考えることが役立ちます。ストーリーを組み立て、参考素材の役割を決め、時間配分とカメラワークを指定し、映像のつながりを守ります。まずはシンプルな30秒の企画を試し、結果を見て、最も弱い部分から改善していきましょう。
次のステップには、プロンプトの組み立て方(英語)、画像から動画を作る準備、部分編集の進め方(英語)が役立ちます。モデル選びはSeedance 2.5と2.0の比較とレビュー用の評価表(英語)を参考にしてください。